喘息は気道のアレルギー性炎症によって気道が狭くなる慢性の病気です。適切な治療法できちんとコントロールすれば、喘息のない健康な方と同じ生活が送ることが可能です。

喘息の症状

• 息苦しくなり、ゼーゼー・ヒューヒューと感じることがある
• 季節の変わり目などに、いつもは感じない咳や息切れがある
• 夜から明け方にかけてひどい咳や呼吸困難で目が覚める
• 動いた後や、たくさん会話したあとに咳や息切れがある
• ほこりや特定のアレルゲンを吸い込むと咳、息苦しさを感じる
• 特定の場所やペットの近くで咳、息苦しさを感じる
• 風邪をひくと治るのに10日以上かかる

上記のような症状を感じる方はご相談ください。

咳喘息

喘息の前段階と考えられている状態ですが、喘息でみられるゼーゼー・ヒューヒューといった音や呼吸困難などの症状がほとんど認めず、慢性的な咳が特徴の状態を咳喘息といいます。

喘息と同じように、明け方などに症状がでやすく、特定のアレルゲンが悪化の原因になります。

風邪が発症のきっかけになることが多いですが、エアコンのフィルターについたほこりやカビ、ペットの毛、喫煙などが原因となります。

慢性的な咳は咳喘息以外にも様々な原因でおこり、しばしば診断が困難な場合もあります。

気管支喘息の治療について

吸入ステロイド

喘息治療において、もっとも有効で安全な治療薬は吸入ステロイド薬です。
吸入ステロイドは気管支の炎症をおさえ症状を改善させます。

また、症状がおさまっても適切な期間吸入ステロイド薬を使用することにより将来の発作の予防や重症化の予防になります。

内服のステロイド薬は長期内服すると様々な副作用に気をつける必要がありますが、吸入ステロイドは体内への吸収はわずかとされており喘息の患者さまには積極的な使用が必要です。

気管支拡張剤

気管支拡張剤の使用により症状を緩和します。
発作の苦しさを一時期和らげたり、長時間効くタイプでは長時間の症状緩和をはかることができます。

気管支の炎症自体をおさえる効果はありませんので通常は吸入ステロイド薬とあわせて使用を検討します。

喘息は放っておくと、入院治療が必要になるなど重症化する可能性があります。
早期の治療や、重症化予防のための継続治療が重要です。

また喫煙は喘息を重症化させますので、喘息をおもちの方はしっかりと禁煙をする必要があります。