心不全の予防

心臓は酸素や栄養分を含む血液を全身へ送り出すポンプの機能を果たしています。慢性心不全は、高血圧や狭心症、心筋梗塞など、いろいろな原因で、心臓のポンプ機能が低下している状態です。

全身に十分な量の血液を送り出せないことにより、筋肉や臓器への血流が滞り酸素が不足することで、疲れやすい、食欲が出ない、動悸、などの症状が出るほか、尿量が減少したりします。

また、全身や肺から心臓に血液が戻りにくくなり、むくみや体重増加などの症状が出たり、肺がむくんで息切れ、呼吸困難、咳などの症状が出ます。

日常生活での注意では、塩分を控えることが大事です。塩分をとりすぎると体に水分がたまり心臓に負担をかけてしまいます。1日6g以下が勧められています。麺類の汁を残す、塩分の多い味付けをさけるなど、食事の工夫が必要です。

また、水分をとりすぎると血液量が増え、心臓に負担がかかる場合があります。飲水量の制限を言われている方は飲水量を記録して摂取量を守る必要があります。また、体重測定が体の水分量の管理に重要です。毎日の体重を記録して管理する必要があります。

飲酒は血圧の上昇や水分のとりすぎにつながります。

喫煙も心臓の機能にも悪影響を及ぼします。また、慢性心不全の原因となる生活習慣病を悪化しますので禁煙しましょう。

入浴については、急な温度変化を避けるようにします。冬場は脱衣所や浴室をあたためてから入浴する、高温の入浴を避ける、長時間の入浴を避ける、など工夫が必要です。

慢性心不全の薬物治療では、高血圧の薬を調整したり、利尿剤の調整を行い心臓の機能を保つようにします。生活習慣の改善とあわせ、心機能が悪化しないよう調整していくことが大事です。

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